放射線審議会は市民や労働者を被ばくから守る使命を果たすべき
12月10日、環境省から放射線審議会へ提出された諮問についてのヒアリングが行われました。
いま8000㏃/㎏が全国的に実質的なクリアランスレベルとして使われようとしている重大な局面です。しかも、これ以上被ばくしてはならない線量限度が従来の1ミリシーベルト/年ではなく、1~20ミリシーベルト/年を前提とし、1ミリシーベルト/年は参考レベル・目標値とするよう環境省は諮問しています。
汚染土再利用に従事する作業員は、一般公衆と同じ扱いとし、マスクすらさせてもらえません。
これは、「被ばくはできるだけ避ける」から「少しの被ばくはかまわない」への重大な転換です。次の原子力過酷事故が起きたときには避難もさせず、ろくな対策も取られないことになりかねません。子供たちが今よりもっと被ばくさせられてしまう可能性があります。
議事録を文字起ししましたのでぜひご覧ください。
細かな問題は多数ありますが、特に驚いたのは、松田尚樹長崎大学名誉教授の発言でした。
国内の放射線取扱従事者の8割は検出限界以下で、つまり「被ばくしていない」のだそうです。
汚染土再利用も同じことになるから、データを示して「安心」を与えるべしとのこと。
これに対し他の委員からも「不安」に対応することは大事だとの応答がありました。言わば過剰に心配する「心の問題」だと言うのです。
この審議会は本当に市民や労働者を被ばくから守る使命を果たすのでしょうか?多くの監視の目が必要です。
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