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4,000ベクレルは「深刻な汚染」 汚染土再利用でセシウムボール再拡散も

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 環境省側は、2025年度にも8,000ベクレル以下の汚染土再利用を本格化するため、追い込みに入っていると見られます。  8,000ベクレル以下は一般ごみでは通常のごみと同様に「安全」に処理できる基準とされていますが、果たして本当でしょうか。  古典的名著であり脱原発運動の必携である 「放射線被曝の歴史 アメリカ原爆開発から福島原発事故まで」(中川保雄著) によれば、4,000ベクレルであっても深刻な汚染だとされています。   最近の被曝問題の特徴を示す第三の例としてあげなければならないのは、原発周辺地で起きている事柄である。アメリカ、サクラメント市にあるランチョセコ原発は、一九八九年六月に住民投票で閉鎖が決定された。ランチョセコ原発は一九七四年に運転を開始した出力九二万キロワットの加圧水型炉で、決して古いとは言えぬ原発であった。しかしランチョセコは、運転開始から事故続きの札付きの原発であった。事故の多くは蒸気発生器細管の破損であった。ジャーナリズムはほとんど報道しなかったが、その蒸気発生器細管事故によって、放射能汚染は深刻な状態となっていた。たとえば、周辺地の土壌では放射性セシウム濃度は最高で一キログラムあたり四〇〇〇ベクレルにも達していた。(p.236)    さらに、汚染土再利用によってセシウムボール(CsMP)が再びまき散らされ、吸入するリスクも見逃せません。  福島原発周辺では、土壌1gあたり最大300個と多く、大気中や海水中に長く浮遊すること、吸入した場合に肺に数十年以上留まるという研究結果が出ています。( ちくりん舎ニュース2023.12.25  p.6)  一元管理が原則なはずの放射能汚染土を、再利用と称して全国へばらまく、しかも何千億円もの税金を使うなど、狂気の沙汰としか言いようがありません。一体誰の発案で、どのような意思決定がなされたのでしょうか。  「世界初のナショナルプロジェクト」とされる汚染土再利用のための「全国民的理解の醸成」の前に、きちんと説明すべきことがなされていないのではないでしょうか。    

長泥地区の汚染土再利用実証事業 観光地化の衝撃

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 11月半ばごろ、このようなツアーが実施されることを知りました。 第5回「飯舘YOITOKO発見!ツアー」11月26日(日曜日)開催します! - 飯舘YOITOKO発見!サイト (vill.iitate.fukushima.jp) ←下の右端が長泥地区の汚染土実証事業現場。 汚染土を使い、農作物の栽培実験をしているもので、今回はじめて一般向けツアーの見学先に組み込まれたと見られます。 実証事業については 環境省サイト をご覧ください。  このツアーは飯舘村教育委員会生涯学習課が主催しており、 環境省のウェブサイトにはなぜか掲載されていません。 しかし環境省では、汚染土再利用に向けた 全国民的理解の醸成 が必要だとして、あらゆる機会を利用して、汚染土の安全性をアピールする必要性を強調しており、本ツアーもその一環であることは明らかです。  長泥実証事業では汚染土を使って農作物の栽培実験を行い、収穫した農作物の安全性を強調しています。原子力推進派にとって、放射能安全神話を復活、普及させるために非常に重要な場だと考えられます。  この場が成功事例として、地元の人達にとって「良いところ」であるなどとされ、定型化、定着してしまうこと、さらに観光地化されて国内外へ発信され、原発事故は大したことがなかったとする宣伝に利用されることは非常に問題です。  2025年から本格的に実行に移されようとしている全国的な汚染土再利用では、農地への利用も計画に入っています。避難した住民を帰還させるために莫大な国費で実施した除染、そこで生じた膨大な汚染土。この汚染土を再利用して農作物を栽培するというのは本来の目的から外れています。  このような農作物を私達国民が本当に受け入れても良いのかどうかが、今まさに問われています。

放射能汚染土、本州4周分

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  中間貯蔵施設に搬入される汚染土の量は、1,400万㎥(東京ドーム11杯分)です。環境省はこれを掘り起こして全国に再利用と称してバラまこうとしています。  再利用は全体量の四分の三、残りは最終処分で、環境放射能除染学会の試算では、最終処分のみで4千億円~6千億円としています。  汚染土がいかに途方もない量なのか。それは本州4周分にも上るという衝撃のデータが明らかにされました。 研究棟へ大潜入!コミュタンリアルラボ開催レポート | FRECC+(フレックプラス) 福島から地域と環境の未来を考えるWEBマガジン (nies.go.jp)  再利用などありえません。税金をこのような無駄な事業に使うべきではありません。

放射性物質を無視した汚染土再利用理解醸成イベント

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   2023 年 12 月 19 日夜、原宿駅前の商業施設で環境省の「 除去土壌理解への解はあるのか? 」と題するイベントが開催されました。  私達の呼びかけで、全国から7名の精鋭が集まり、有志で会場入口付近で汚染土再利用反対の意思表示をしました。 本イベントは、主催がNewsPics BrandDesin、共催が環境省という一風変わった作りになっています。出演者は以下の通り。 NewsPics BrandDesin 司会 スピーカー  放射性物質に汚染された除染土再利用のイベントにも関わらず、放射能の話は冒頭に一言二言触れたのみで、ほかはほぼ完全に近く無視されたまま、一体何のイベントなのか首を傾げたくなるような1時間でした。しかし後で手元のメモを見返してみると、慎重に選び抜かれた言葉で巧妙に構成されていることに気づきました。  最初の1時間は、内閣府の「 地方創生 」という全国規模の国家的事業をテーマとしたトークイベントでした。地方創生というのは、人口減や衰退に悩む地方の振興を名目に、内閣府から官僚や専門家、企業人などを自治体に送り込んで 「課題解決」型ビジネス を行うというものです。一見よさそうにも見えますが、政府の推進したい分野に偏る傾向があり、また派遣される企業などの採用過程が見えないなど不透明な点が気になります。またこれによって中央集権化が進むのではないかという点も気がかりです。結局多くの場合、一部の企業の儲け話で終わるのではないでしょうか。  本トークイベントの登壇者も然りですが、上記の太田直樹氏は元米系コンサル出身で総務大臣補佐官として地方創生に従事し、前半1時間のトークのあと後半のトークにも再登壇したのですが、「汚染土のことは何も知らなかった」とあけすけに語りながら、地方創生ビジネスの話に終始していました。言わば汚染土理解醸成に不適格な人選であるのは明白です。  全体として、「科学的エビデンス」「サイエンス」「モニタリング」「安全」などの言葉は出てくるにも関わらず、汚染土再利用に関する具体的な放射性物質の話がほぼ皆無という、いびつで異様な内容でした。  一方で、「中間貯蔵施設や汚染土再利用実証事業の現場にどんどん足を運んで、見て測定体験して安全を体感」してほしいとか、「NIMBYを超えて、自分の裏庭に持ってきていいよ、くらいに」など、推...

ごみから社会が見えてくる ブログ移転します

福島原発事故後始末の除染と廃棄物処理ビジネスを追及するブログ「ごみから社会が見えてくる」を移転します。 2023年12月以前の履歴は こちら をご覧ください。 今後ともよろしくお願いいたします。  2023.12.27 放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会