環境省による若者への「風評払拭」「理解醸成」活動の成果
環境省は来年度から全国で「除去土壌の再生利用」を進めるため、受入れ先を探しています。
そのため「全国民的理解の醸成」が必要だとして、特に若年層に対して様々な取組を行っています。
2018年から始まった「福島再生・未来志向プロジェクト」がそのための仕掛けであるようで、この中の一つ「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』 チャレンジ・アワード」は、中学・高校・大学生に「こうなってほしい福島の将来」についてアイデアを提案させて表彰するものですが、これを見ると「理解醸成」の成果が如実に現れていると思いますので、一部紹介します。
例えば、高校生が開設した「Stop風評被害.net」というウェブサイトでの発信。
福島県教育委員会教育長賞 高校生の部 復興へ、その先へ ~Stop風評被害,No more風評被害~ (env.go.jp)
除去土壌再生利用を含むプロジェクトの提案。
入賞 中学生の部 世界中に福島サポーターの輪を拡げる[Fukushima×SDGs×Football]プロジェクト (env.go.jp)
入賞 大学生の部 教育から、福島を考える。 (env.go.jp)
入賞 大学生の部 福島の現在を知り、100年先を考える!~「までいな」飯舘村の持続可能な村づくり~ (env.go.jp)
「ボタニカルライト」という、植物と共生する微生物を使って電気を生み出すハイテクを除去土壌に利用するという提案は、何と中学生がしています。
特別賞 中学生の部 私達から発信する福島 (env.go.jp)
福島の「食」を使ったアイデア。
入賞 中学生の部 食育が変われば福島も変わる (env.go.jp)
入賞 大学生の部 観光×環境×復興 福島と環境の最先端、未知の駅ブランド「GREEN PEACH」 (env.go.jp)
受賞者には表彰と副賞として以下の見学ツアーが用意されているという徹底ぶりです。
東日本大震災・原子力災害伝承館
中間貯蔵施設
震災遺構 浪江町立請戸小学校
復興祈念公園見晴台 など
折しも映画「リッチランド」が公開中ですが、福島復興のモデルとなった原爆開発の地・米国ハンフォードの街を彷彿とさせます。それは核産業を誇りとする狂気と悲劇のプルートピア※にほかなりません。衣の袖から見える鎧を、若い人達が見抜く力を持てることを願ってやみません。
※プルトニウムとユートピアをかけあわせた造語。
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